90代でも脳が衰えない“スーパーエイジャー”が実践する「脳をケアする方法」─
90代でも脳が衰えない“スーパーエイジャー”が実践する「脳をケアする方法」─大切なのは「脳の足場」を作り、守ること
> くだらないことでくよくよと悩まない>そうです

たとえば、彼らのストレス対処法がそうです。彼らはストレスを引きずりません。問題を解決するのです。くよくよと悩み続けることはしません。では、私たちが思い悩んでいるとき、脳のどこを使っていると思いますか? そう、前頭前皮質です。つまり、認知機能のための貴重な脳のスペースを、生産性のない堂々巡りの思考で占拠してしまっているのです。
90代でも脳が衰えない“スーパーエイジャー”が実践する「脳をケアする方法」─大切なのは「脳の足場」を作り、守ること
9/13(日) 14:30配信
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クーリエ・ジャポン
Illustration: Malte Mueller / Getty Images
オーストラリアの医師であり医療ジャーナリストでもあるノーマン・スワンが、脳の老化に関する科学的知見をまとめた新著『脳の崖』(未邦訳)を刊行した。認知機能の低下を食い止めるために、私たちは中年期から何をすべきなのだろうか。英紙「ガーディアン」が話を聞いた。
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「思考の居場所」が変わる
──脳の衰えを漠然と恐れる代わりに、「脳の崖」、つまり認知機能の急激な低下に対する意識を変えることで、考え方や記憶の仕方を変えることができると書かれていますね。どのようにして変えることができるのでしょうか。
あまり知られていないけれど、知っておくべき3つのことがあります。
1つ目は、認知機能の「低下」ではなく「変化」として捉えるべきだということです。人々はよく、自分の認知機能を20代の頃のそれと比較しがちですが、これは妥当ではありません。この比較のせいで、私たちは自分が「衰えて、不完全になってしまった」と思い込んでしまうのです。
しかし、特に人生の半ばである40代や50代において、実際に起こるのはそういうことではありません。私たちの脳は変化したのであって、劣化したわけではないのです。その「変化」がどのようなものかに焦点を当てることで、認知機能を維持し、さらには向上させるという目的が、よりいっそう明確になります。
たしかに、スピードや問題解決能力に関わる流動性知能は20代でピークを迎えますが、あなたが数学の天才や第一線の研究者でもない限り、その知能は年齢とともに向上しうる結晶性知能ほど重要ではありません。結晶性知能とは、いわば知識と経験がもたらす知恵のことです。
2つ目は、時が経つにつれて、私たちの思考の居場所、つまり処理される場所が変わるということです。
これは脳内における「足場作り」と呼ばれる現象に関係しています。歳を取るなかで認知機能を保護し、さらには高めるために、私たちの脳は、超高層ビルの内部にある足場のように機能する神経ネットワークを張り巡らせます。それは脳が働くためのインフラになるのです。
脳の足場をうまく築ければ、脳の急激な衰えを先送りにすることができます。この足場は最初、脳全体に広がり、それから前頭葉へ、なかでも思考や記憶を結びつけ、判断や意思決定、感情のコントロールに関与する前頭前皮質へと移動します。
そして3つ目は、この足場作りを促進するために最善を尽くすだけでなく、その邪魔になる行動を極力避けるべきだということです。
『脳の崖』の執筆にあたり、私は7人の認知能力が非常に高い高齢者、「スーパーエイジャー」にインタビューしました。彼らは文字の読み書きができない95歳の靴職人から、ミック・ジャガーに統計学を教えた女性、日本の九州にあるマクドナルドでいまも働く94歳の女性にいたるまで、非常に多様です。しかし、根本的な部分では驚くほど似通っており、全員が何らかの方法で自身の脳の足場を守っています。
たとえば、彼らのストレス対処法がそうです。彼らはストレスを引きずりません。問題を解決するのです。くよくよと悩み続けることはしません。では、私たちが思い悩んでいるとき、脳のどこを使っていると思いますか? そう、前頭前皮質です。つまり、認知機能のための貴重な脳のスペースを、生産性のない堂々巡りの思考で占拠してしまっているのです。
人生を歩んでいくにつれて、前頭前皮質はますます重要になります。そのため、前頭前皮質をいたずらに消耗させたり、そこにダメージを与えたりするものは何であれ、脳の崖を早めてしまう可能性があるのです。うつ病は前頭前皮質に影響を与えます。アルコールも同様です。
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