義兄が亡くなり、姉が葬儀代として「口座から150万円を引き出した」と聞きビックリ!「死後は口座が凍結される」はずでは? 姉は「2019年から合法になった」と言いますが、いくら引き出せるのでしょうか?
義兄が亡くなり、姉が葬儀代として「口座から150万円を引き出した」と聞きビックリ!「死後は口座が凍結される」はずでは? 姉は「2019年から合法になった」と言いますが、いくら引き出せるのでしょうか?

義兄が亡くなり、姉が葬儀代として「口座から150万円を引き出した」と聞きビックリ!「死後は口座が凍結される」はずでは? 姉は「2019年から合法になった」と言いますが、いくら引き出せるのでしょうか?
8/26(水) 14:30配信
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ファイナンシャルフィールド
義兄が亡くなり、姉が葬儀代として「口座から150万円を引き出した」と聞きビックリ!「死後は口座が凍結される」はずでは? 姉は「2019年から合法になった」と言いますが、いくら引き出せるのでしょうか?
身内が亡くなると、その人の口座は凍結されて自由に引き出せなくなる。そう覚えている人は多いのではないでしょうか。それなのに、姉から「葬儀代として150万円を下ろした」と聞かされたら、驚くかもしれません。
実は、2019年から、遺産分割が終わる前でも一定額までは引き出せる制度が始まっています。本記事では、いくらまで引き出せるのかを計算式で確かめ、使うときの注意点も整理します。
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亡くなった人の口座はやはり凍結される
まず前提を確かめておきましょう。金融機関が口座名義人の死亡を知ると、その口座は凍結されます。ここは今も変わりません。
背景には、2016年12月の最高裁の決定があります。法務省の資料によると、この決定により、相続された預貯金は遺産分割の対象に含まれることとなり、共同相続人が単独で払戻しをすることはできない、とされました。
そのため、以前は、生活費や葬儀費用が必要なときでも、遺産分割が終わるまで1円も下ろせませんでした。相談者の記憶にある「凍結される」は、この状態を指しています。
2019年に「払戻し制度」が創設
この不便を解消するため、法務省は遺産分割前でも払戻しを受けられる制度を作りました。相続法の改正によるもので、2019年7月から始まっています。
法務省の資料では、この制度の目的を、生活費や葬儀費用の支払、相続債務の弁済などの資金需要に対応できるようにするため、と説明しています。
つまり、姉の言うとおり、葬儀代のために下ろすのは制度が想定している使い方です。家庭裁判所の判断を経ずに、金融機関の窓口で手続きできる点も特徴といえます。
いくらまで引き出せる? 計算式で確かめる
引き出せる金額は、次の計算式で決まります。
・相続開始時の預貯金の額×1/3×その人の法定相続分=引き出せる金額
法務省の資料にある例で見てみましょう。預金600万円、相続人が長男と次男の2人(法定相続分は各2分の1)のケースです。
・600万円×1/3×1/2=100万円
長男は単独で100万円を引き出せます。では、姉が150万円を下ろせたのはどんな場合でしょうか。姉は配偶者で法定相続分が2分の1、預金が900万円だったとします。
・900万円×1/3×1/2=150万円
引き出せるのは150万円です。ただし、同じ金融機関から引き出せるのは150万円までという上限があります。預金がもっと多い場合も見ておきましょう。
・1200万円×1/3×1/2=200万円
計算上は200万円ですが、上限があるため実際に下ろせるのは150万円です。上限は金融機関ごとなので、複数の銀行に口座があれば、それぞれで手続きできます。
使うときに気をつけたいこと
引き出したお金は、その人が相続した分の一部として扱われる点に注意しましょう。あとで遺産分割をするとき、すでに受け取った金額として計算に入ります。使い道が自由だからといって、多く下ろせば得をするわけではありません。
手続きには、亡くなった人の戸籍や相続人であることを示す書類が必要です。金融機関によって求められるものが違うため、事前に確認しておくと安心です。
なお、遺産の使い方をめぐって相続人どうしで争いになりそうなときは、引き出す前にほかの相続人へ伝えておくとよいでしょう。制度上は単独で引き出せますが、あとで説明を求められることもあります。
まとめ
亡くなった人の口座が凍結される点は、今も変わりません。ただし、2019年7月からは、遺産分割の前でも一定額までは単独で引き出せます。
金額は「預貯金の額×1/3×法定相続分」で決まり、同じ金融機関からは150万円が上限です。姉が150万円を下ろせたのは、この制度を使ったからと考えられます。引き出した分はあとの遺産分割で差し引かれるため、ほかの相続人にも伝えておくとよいでしょう。
出典
法務省 民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律について(相続法の改正)
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士
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