ヤクザはなぜアルファードに乗るのか》元極妻が明かす「ヤクザ車」事情…アメ車からベンツ、そしてアルファードへ、極道夫がデートにロールスできて怒ったワケも

ヤクザはなぜアルファードに乗るのか》元極妻が明かす「ヤクザ車」事情…アメ車からベンツ、そしてアルファードへ、極道夫がデートにロールスできて怒ったワケも
8/27(木) 11:15配信
NEWSポストセブン
2026年1月、アルファードに乗車する六代目山口組の高山清司・相談役
広域系3次団体組長だったオットが獄死。著書『極姐2.0』を持つ、本名・出身地もろもろ非公開の元極道の妻がリアルな暴力団の世界を語る。
【写真を見る】ヤクザといえば「黒のベンツ」…六代目山口組の司忍組長が乗るベンツは?
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ヤクザといえば「黒のメルセデス・ロレックスの金時計・黒のダブルのスーツ」のイメージだったと思います。でもそれはバブルの頃からしばらくのはなし。暴排条例があるので、ヤクザはクルマもおちおち買えない現代ですが、ワンボックスタイプのアルファードやヴェルファイアなどが目立ちます。
ヤクザ社会も高齢化していますから、スライドドアも使いやすいですし、車内もセダンよりもゆったりしていてラクということもあります。けっこう前から組織間の義理事なども、1台にまとまって移動してますね。昔は高級車を連ねて出かけたものですが……。
もちろんアルファードを使えるのは親分クラスで、若い衆は軽自動車です。車好きさんにはレクサスやプリウスも人気ですが、シノギも細くなっていますし、「暴力団員」の名義では買い替えられないので、いろいろ大変です。
昭和の高度成長期はトヨタや日産などの国産車が売り上げを伸ばしていて、ヤクザも普通にクラウンとかでしたが、シノギで成功したヤクザたちは大きなアメ車を競って買うようになります。3代目山口組・田岡一雄組長のキャディラックは報道写真にも残っていますね。
ヤクザに限らず、高い外車はステイタスですし、抗争が激しかった時代は大きくて頑丈なアメ車はニーズがありました。
お名前は出しにくいですが、新宿歌舞伎町近くの病院の前にはよくキャディラックやロールス・ロイスが停まっていて、高名な親分もいらしていたようです。病院によっては刺青を嫌がるところもありますが、場所柄か「刺青は歓迎しないけど排除もしない」というスタンスのようです。「外科手術で指を詰めてくれる」との噂もありますが、真偽のほどはわかりません(笑)。
バブルからベンツが人気に。親分衆は「560SEL」
とはいえ、大きなアメ車は都内の狭い道では使い勝手が悪いので、バブルの頃から「アメ車以外の高級外車」に人気が集まってきます。ベンツですね。クルマ好きさんによると、いちばん手ごろな「190シリーズ」いわゆる「小(こ)ベンツ」は大きすぎず居住性もいいそうですが、親分衆はいちばん高い「Sクラス」の中でもさらに高い「560SEL」が主流でした。
ベンツのラインでは、ドイツが使ってた軍用車がルーツとされる「ゲレンデヴァーゲン」もゴルフ場などでよく見かけましたね。あとバブルの頃は若い衆もベンツに乗るくらいの生活はできていましたから、「小(こ)ベンツ」も多かったです。
思えばバブルの頃は円高ですし、外車も安かったんです。1989年に3%の消費税が導入されてクルマにも消費税が適用されるようにもなりました。それまではクルマは贅沢品で、3ナンバー(普通乗用車)には23%の物品税がかかっていたのですが、消費税導入と同時に物品税がなくなって、外車も国産の高級車も買いやすくなります。
それ以前は、ドイツ車は医師や弁護士などが愛用しているイメージでした。ヤクザの間でベンツが流行ってからは、ご近所のドクターは「ヤクザと間違えられるからベンツはやめた」と言って、クラウンに替えていましたよ。
デートにロールス・ロイスで乗り付ける
ヤクザというか昭和の男子はみんなクルマ大好きですが、儲かっている親分衆はほんといろいろ買い替えていましたね。
バブル期には郊外のイタリアンレストランの駐車場にポルシェやランボルギーニ、フェラーリ、アストン・マーティン(ジェームズ・ボンドのボンドカー)などが並んでたら、「親分衆の会合だな」とすぐにわかりました。意外と、ロールスやブガッティを見ることは少なかったですね。
ウチのオットもまあまあ車好きでしたが、盃など義理場に行くには無難にメルセデスがラクなので、紺色っぽい「ベンツブルー」のSクラスを愛用していました。
それで思い出しましたが、独身時代にデートに誘われた時は、私の職場にロールスで迎えに来たんです。もちろん、めちゃくちゃ話題になってしまいました。
もともと近所の知り合いとはいえ私もカタギでしたから、デートなんてずっと断ってたんですが、あまりにしつこくて断りきれずにOKしたらロールスですよ……。「ロールスとかマジありえない。カンベンして」と怒ったら、次は「カタギの友だちから借りてきた」という普通のクラウンで来ました。
ロールスなら喜ぶと思われたのはイヤでしたが、怒ったらクラウンにしてくれたので、「ちょっといい人かも」と思ったのが運の尽きでしたかね。
【プロフィール】 待田芳子(まちだ・よしこ)/本名・出身地もろもろ非公開の元極道の妻。広域系三次団体組長だったオットが獄死。その後は普通のオバサンとして生きようと思ったのに、暴力団排除がひどすぎで声を上げずにいられなくなり、いろいろ発信している。著書に『極姐2.0』(徳間書店・2018年)がある。



