受験当日に「頑張れ」はNG? 東大生が玄関先で親に言われて"心が軽くなった"意外な一言

受験当日に「頑張れ」はNG? 東大生が玄関先で親に言われて"心が軽くなった"意外な一言
西岡 壱誠 : ドラゴン桜2編集担当
2026/02/10 10:00
著者
漫画:ドラゴン桜
(漫画:©︎三田紀房/コルク)
「頭がいい」といわれる人の特徴になるような能力というのは、先天的に決められている部分があると考える人が多いのではないでしょうか。その考えを否定するのが、偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠氏です。漫画『ドラゴン桜2』(講談社)編集担当も務めた西岡氏が、後天的に身につけられる「東大に合格できるくらい頭をよくするテクニック」を伝授するこの連載。
連載を再構成し、加筆修正を加えた『なぜか結果を出す人が勉強以前にやっていること』は、3万部超のベストセラーとなっています。連載第222回は、受験の応援メッセージについてお話しします。
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大学受験当日、親は子どもになんと言えばいいのか
なぜか結果を出す人が勉強以前にやっていること
『なぜか結果を出す人が勉強以前にやっていること』(東洋経済新報社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします
大学受験はいま、まさに真っ只中です。この時期、多くの家庭で、子どもが第1志望校の受験会場へと向かっています。玄関で靴を履き、コートを着て、ドアを開けるその数十秒間。親として、どんな言葉をかけるべきなのか――この問いに悩む方は少なくありません。
実際、保護者の方から非常によく聞かれるのが、「受験当日、どんな言葉をかけて送り出せばいいのでしょうか?」という質問です。そして正直に言えば、これはとても難しい問いです。
「頑張ってこいよ」と声をかければ、かえってプレッシャーになるかもしれない。
かといって、「行ってらっしゃい」とだけ言うのも、どこか大事な話題を避けているようで、親として気が引ける。
子どもの人生を左右するかもしれない1日だからこそ、言葉一つひとつが重く感じられるのです。
では、何が正解なのでしょうか。結論から言えば、「これを言えば必ずうまくいく」という万能な正解はありません。子どもの性格、親子関係、これまでの過程によって、適切な言葉は変わります。
ただ、ひとつ興味深い共通点があります。これまで多くの東大生に話を聞いてきましたが、受験当日の朝、親からかけられた言葉としてよく挙がるのが、意外にもとてもシンプルな一言です。それは、「とにかく、ここまでお疲れ様」という言葉でした。
「絶対に受かれよ」でもなければ、「失敗しても大丈夫」でもない。合格か不合格かという結果の話を、あえてしない。ただ、「ここまで本当によく頑張った」という、過程そのものを労う言葉です。
結果に目を向けるのではなく、過程を肯定する
多くの親は、無意識のうちに結果に目を向けてしまいます。第1志望に合格するかどうか、将来にどうつながるのか、ここで失敗したらどうなるのか。しかし、受験会場に向かうその瞬間、子どもが背負っているのは、すでに十分すぎるほどのプレッシャーです。
そんなときに、「頑張れ」「結果を出せ」とさらに上乗せする必要はありません。
むしろ、「合格でも不合格でも、あなたの価値は変わらない」「ここまで積み重ねてきた努力は、すでに立派だ」というメッセージを、さりげなく伝えてあげることのほうが、子どもの心を安定させます。
実際、合格しやすい家庭を見ていると、親が結果よりも努力を肯定しているケースが非常に多いと感じます。
「ここまでやり切ったね」「この1年、よく耐えたね」「あなたが本気でやってきたことを、私たちは知っている」……こうした言葉をかけられた子どもは、「失敗できない」という恐怖から少し解放されます。
その結果、過度に緊張することなく、自分の力を出し切りやすくなるのです。
『ドラゴン桜』でも、父親が子供を送り出すシーンがあります。
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受験は、親が代わって戦ってあげることはできません。答案を書くのも、問題と向き合うのも、すべて子ども自身です。だからこそ、親にできる最大の役割は、「条件付きの応援」ではなく、「無条件の承認」を示すことなのだと思います。
「合格したらすごい」「受かったら安心」ではなく、「ここまで努力してきたあなたを、私たちは認めている」と言いましょう。
「自分は1人じゃない」と思わせてあげられるかどうか
大学受験の朝、親がかける言葉に、正解はありません。しかし、「結果がどうであれ、あなたの価値は変わらない」というメッセージだけは、どんな時代でも、どんな受験でも、子どもを支える言葉であり続けるはずです。
玄関で交わす一言が、子どもの人生を決めるわけではありません。しかし、その一言が、子どもに「自分は1人じゃない」と思わせてあげられるかどうか。それだけは、親にしかできないことなのです。
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